糖尿病内科医院の開業を支援するクリニック開業コンサルティング

当社では、糖尿病内科医院の開業支援の実績が多数ございます。どのようなスタイルで開業をしたら、糖尿病内科医院の経営がうまくいくのか、開業コンサルタントの立場から、実際にあったエピソードを交えてご紹介いたします。

糖尿病内科医院の開業支援をご希望の方は、ぜひ当社にご相談ください。

糖尿病内科医院として開業された先生のエピソード

当社で初めて糖尿病内科の先生のご開業をお手伝いしましたのが、28年ほど前になります。

その先生は、元々都内で開業していたお父様の自宅併設のご実家の医院で育ち、

大学病院の勤務を経てから、ご実家を離れて都下の公立病院に勤務されていました。いずれ開業したいと思っているので、その時はどの様にしたら良いのかと言う相談をお受けしたご縁がありました。

父の意思を継いで院長になるも患者が増えず

その後、開業医であるお父様が高齢でお亡くなりになったのですが、お父様はお亡くなりになる直前まで現役の院長としてご自身の医院で一般内科を主として診療を続けていました。

ところが、急にお父様がお亡くなりになったことから、それまで通院していた患者さんの診療や、ご自身が生まれ育った医院を簡単に閉院するもの忍びないという想いから、勤務していた公立病院を退職してご実家の医院を継承して2代目の院長先生となりました。

若くて働き盛りのドクターがご実家の医院を引き継ぎ、「父が創業したクリニックを糖尿病内科医専門として発展させたい」とお考えでしたが、それにも関わらず、来院してくる患者さんのほとんどは、お父様が長年診てきたおなじみの患者さんばかりで、新しい患者さんが増える兆候は一向に現れない様子でした。

その原因は、ご実家の医院自体がお父様と同じく時を重ねてかなり老朽化していたことと、ご自宅として環境の良い静かな住宅地の中で住居併用の医院を開業していた事が大きな原因でした。

医療を必要とする患者さんの需要に対して、医師も開業医も圧倒的に少ない古き良き時代には、どの様な場所で開業しても患者さんに不自由することはなかったのですが、開業医が過剰だと言われるような現在、住宅地にある古い医院を継承開業したことで赤字経営となってしまったのです。

患者が増えない原因は?

端的にいうと、競合ひしめく都内の医療環境の中で、老朽化して立地条件の悪い医院を継承してしまった事により、若くて最新の医療技術を研鑽した医師がクリニックの院長として現れても、経営状況は良くならないということがはっきりと証明される事になりました。

先代のお父様が医院を経営されている時代はそれでもよかったのです。

長年のおつきあいのあるお馴染みの患者さんが、1日10人くらい来院していただければ、お父様の医院の経営は黒字経営として十分に成り立っていたのです。

なぜならば、ご自宅で高齢の院長先生が経営しているクリニックには、ほとんど経営に必要な経費がかかりませんので、黒字が出しやすかったからです。

テナントビルで開業している医師と異なり、賃貸の家賃を払う必要もないし、1日10人程度の患者さんの診療をするのに、受付や看護師さんなどの従業員を雇ってお給料を支払う必要もありません。

したがってほとんど経費もかからない事に加えて、間違いなく医師優遇税制の適用となりますので、手取りの所得が十分に残るので少ない患者さんと短い時間の診療でも生活に不自由することがないので、安定した老後を過ごしていた事になります。

当社が経営アドバイスした内容とは?

ところが、そこに若くて働き盛りの意欲的なドクターが、2代目の院長先生としてお父様の跡を継いだのです。そして、来院する患者さんは以前から先代のお父様にかかっていた患者さんばかりでした。

住宅地に古くからある医院というイメージが地域に浸透しているために、新しい患者さんが増えることがありませんでした。

若先生はしばらくお父様から引き継いだ医院の経営を続けていましたが、患者さんが少なくて売り上げが上がらないということで、育ち盛りの子供さんを抱えて家族を養っていくために必要な収入を得ることができなくなってしまいました。

そればかりか、病院に勤務していた時の忙しい生活から離れてしまった事で、働き盛りのエネルギーを使う様な医師としての仕事ができずに、当社にどうしたら良いかと言う経営相談がありました。

その時のアドバイスは、「すぐにご実家の医院を閉院して、以前の勤務先の公立病院に復職して、その病院で診ていた患者さんを連れて開業してください。」と言う厳しいものでした。

この先生のエピソードは、これから糖尿病内科医を開業としようとしている先生方に、「どうしたらクリニック経営がうまくいくのか」という教訓を与えてくれます。

開業前に病院で患者さんを集めておきましょう

クリニックの安定経営のためには、開業前に患者さんを集めておき、開業と同時に開業したてのクリニックに来てもらうことです。その方法をご紹介いたします。

糖尿病内科の患者さんのご事情

糖尿病内科の患者さんは、ほとんどが長期の療養を必要としています。糖尿病はすぐに治る様な病気ではないので、長期にわたる血糖値のコントロールが必要になります。そのために、患者さんと主治医は長いお付き合いになる事が多くなります。患者さんの気持ちとしても、自分の体の状態を一番良く理解している、長いお付き合いのあるドクターを簡単に変えることには抵抗があることでしょう。

そのため、病院で診てもらっていた主治医が独立開業すると言う場合には、先生から声をかけてもらえれば大概の患者さんは、これまで診てもらっていた先生が開業するクリニックに通院する様になります。

でもそれは、開業のために病院を退職する先生を信頼していればこその話です。

一般的に患者さんが病院に通院するのは、その病院が信頼できると言う理由からです。

現実問題として、病院の中には様々な医師がいます。ベテランの医師もいれば、医学部を卒業したばかりの研修医もいます。でも、病院には多くの医師がいるため、診療の質を一定のレベルに保つことができ、そのことが病院の信頼性となっています。

ところが、これまで病院で診てもらっていた主治医が開業すると言うことで、病院を辞めていくと、その病院では医師の不足により診療体制に影響が出てしまうことが往々にして起こります。

そこで、患者さんはより良い医療サービスを求めて、もともと病院で診てもらっていた先生が開業したクリニックに通うようにもなるわけです。

患者さんを連れての開業を成功させる方法

では、病院で診ていた患者さんを連れて開業を成功させるためには、何をするべきなのでしょうか。それはクリニックの開業を決意したその時から、とにかく一生懸命に患者さんに向き合って、病院の仕事を誰よりも一生懸命にすることです。

患者さんは、一生懸命に自分の診療をしてくれる医師に信頼感を置いて、そのドクターが開業して病院からいなくなってしまえば、その先生の開業場所を探してでもついていくものです。また、病院に残った職員さんや同僚の医師も退職の直前まで一生懸命に働いていたドクターには、とても良い印象を持ってもらえますので、先生が退職して新規開業した後も先生のために新しい患者さんを紹介してくれることでしょう。

この様に病院勤務の最後まで一生懸命に仕事に専念して、患者さんに向き合うことで、病院で診ていた患者さんにも、新規開業のクリニックに来ていただくことが可能となります。

ここで「そのような上手い話があるのか?」とか「病院の患者さんを奪うことは許されるのか?」と思われた先生もいらっしゃることでしょう。もちろん、このように上手くいくためには条件があります。この条件を後ほどご説明いたします。

クリニック開業支援会社の選び方

クリニックの開業を検討したときから、コンサルタントなどの専門家に開業相談する人がほとんどですが、このときに誰に相談するかによって、後のクリニック経営が大きく左右されます。

専門家に相談する医師がほとんど

新規開業というのは、勤務医だったドクターにとって初めて経験することです。勤務医のときは診療のことが中心でしたが、開業するとクリニック経営も中心課題となります。当然のことながら、知らないことだらけでかなりハードな課題となります。また、糖尿病内科クリニックの開業は、開業予定地にすでに先行しているクリニックがある場合が多いので、クリニック経営がうまくいかない場合があります。

そのようなことから、独立を考えたときからクリニック開業支援を行う会社に相談したり依頼したりすることがほとんどです。

ここで、どのような開業支援の会社に依頼するかが、クリニック経営の大きな分かれ目となります。

開業支援の専門家の実態

開業支援の会社は、当社のようなクリニック開業コンサルティングを専門としている会社から、医薬品の卸業者さんをはじめとして、調剤薬局さんや税理士さん、ハウスメーカーや医療機器のメーカーさんなども、開業支援の専門家と称して大々的にウェブの広告を出しています。

ところが、その多くの会社では1社のみで全体のアドバイスや支援ができないため、現実には各種の専門業者を集めて開業支援を行なっています。

では、その様な専門業者を集めて開業支援している会社の何が問題となるのでしょうか。

専門家を寄せ集めすることの問題点

開業支援で集まってくる各種の業者さんは、確かに毎日その専門分野の仕事をしていますので、部分的ではありますが専門家と言えるでしょう。また、専門分野に関しては先生に色々なアドバイスをすることと思います。

でも、そうした部分的な専門家は関連する他の部分を見ることや、クリニックの経営全体の視点からのアドバイスができません。例えて言えば、バラバラなオーケストラの様なものと言えるでしょう。

色々な楽器の演奏を調和させるために大切なのは指揮者です。でも多くの開業支援会社ではバラバラの演奏家の集まりなので、その指揮者は開業するドクターご自身になってしまいます。つまり、各種の専門業者さんは、先生の開業のために働いてくれるのですが、多くのことを先生ご自身が指示しなくてはならなくなってしまうことになるのです。

ドクターにとって初めての開業ですから、当然開業の過程にある様々な問題に、知識も経験もないことから最適な判断ができるはずがありません。

ドクターご自身のそうした判断と指示の全てが、新規開業にかかる数千万円のお金の使い方に直結してくるため、開業準備期間中の勤務医である日常の診療業務に意識を集中することができなくなってしまうことが往往にして起こります。

例えて言えば、自動車免許を取り立てで初心者マークをつけた車を運転しながら、いきなり富士スピートウェイでカーレースに参戦する様なものです。

「開業の準備中に起こる様々な課題に対してどう判断すれば良いのか」という基準を持たないままに準備を行うと、多くの決断を迫られてきますので、そのプレッシャーは相当なものだということは、ご理解いただけることでしょう。そんなプレッシャーが続いてくると、お給料をもらって働いている病院の診療に身が入らせなくなってきます。

そのようなドクターの態度は、患者さんはもちろん、病院スタッフにも敏感に伝わってしまいます。そうなると、たとえ病院の近くで新規開業のクリニックを開院したとしても、患者さんがついてこないのはもちろん、病院に残ったスタッフからの応援も期待できなくなるのは当然のことと言えるでしょう。

ですので、クリニック開業支援をしてくれる会社を選ぶなら、当社のような1社で開業全体をコンサルティング支援してくれる会社をお選びください。

病診連携で患者さんを継続して紹介してもらいましょう

では、勤務先の病院の糖尿病内科で患者さんの主治医となり、その患者さんを引き連れてクリニックを開業し、安定経営に持っていく方法をご説明いたします。

病診連携を前提としたクリニック開業が安定経営の定石

まず、病診連携を前提としたクリニックの開業を計画する場合には、それが実際にできる病院に勤務しておくことが条件です。

国公立が開設主体である公的病院や、社会福祉法人や財団法人が開設している病院などもその多くは、運営に対して公的な性格を持っているので、患者さんの入院治療を主体として、外来通院する糖尿病内科の患者さんは積極的に地域のクリニックに紹介をするシステムを取り入れています。病院の近くに糖尿病内科専門のクリニックを開業したら、そちらに優先的に紹介してくれることでしょう。

したがってこの様な病院に勤務してから、その病院の近くで独立開業する事が、開業成功の定石といえるでしょう。

病院のオーナーが院長の民間病院の場合

多くの医療法人は、病院やクリニックの形態を取っていても、その経営実態は「院長先生が個人経営している医療施設」という性格が大変強く出ているものです。

オーナーが院長である病院やクリニックでは、来院してくる患者さんは売り上げに直結する大切なお客様です。そのため、1人でも多く患者さんを増やしていく事が、経営にとっての絶対条件となりますから、病診連携を推進していくという公的な医療機関の性質とは全く違ったものになります。

こうした医療法人に勤務していながら、そこで診ていた患者さんを連れて開業しようとした場合には、当然、病院の経営者から大きな反発を受けます。場合によっては、背信行為として訴訟に至る場合も起こり得ます。

こうした民間病院に勤務する際には、雇用契約書の中に「将来開業する場合には、勤務先から半径10キロ以内の地域には開業しない」という、誓約を求める条項を明記している事も多くあります。

当然この様な誓約書にサインをすると、近所で開業して勤務先の病院から患者さんを連れて独立開業することは、あとあとの大きなトラブルの元になります。

病診連携を前提としたクリニック開業を目指すドクターは、まずは勤務先を開業後に患者さんを紹介してもらいやすい病院に変更することです。そして、病診連携を実現して勤務先の病院から、患者さんを継続して紹介していただくことを考えましょう。

安定経営のための検査装置と人材

次に、糖尿病内科クリニックを開業するときに、安定経営を目指して導入しておくべき検査装置と人材についてご紹介します。

血液検査と甲状腺機能の検査

糖尿病内科は診療単価が高い

糖尿病内科の診療の特徴として、患者さんの1受診あたりの診療単価が高いという事があります。

例えば、月に一回来院したとしても、その都度HbA1cと血糖値の血液検査、管理栄養士による食事の指導などを行なった場合、患者さんを1人診た時の診療単価は、一般内科を標榜するクリニックと比べるとおよそ倍近くなります。

これらの診療は、糖尿病を治療している患者さんの、血糖値のコントロールを適正に保つために毎回の血液検査の結果から、投薬や生活指導を行うためには必須となる診療の手順なので、必然的に一患者さんあたりの診療単価も高くなります。

こうしたことはクリニックの売り上げの単価が高くなるということですので、来院する患者さんの数が多くなってくると、当然一般内科のクリニックよりも利益も増大してくることになります。

クリニックの売り上げは病院と異なり、いまだに出来高払いですので、検査や処置の数が多いほど診療の点数は上がってくることになります。

甲状腺疾患について

もう1つ、女性の患者さんに多いのが、甲状腺疾患です。甲状腺疾患の診断はエコーでする場合も多いのですが、中には病院でも数少ない甲状腺のホルモン分析装置を装備しているクリニックもあります。

かなり高価な検査装置ですので、導入してもペイできるだけの患者さんを確保しておく事が前提となりますが、病診連携を上手に実現して新規開業しているクリニックでは無理なく実現する事ができます。

管理栄養士さんと超音波検査のできる技師さんの確保

次に、クリニックに必要な人材の問題です。クリニックの安定収入を得るために、糖尿病の患者さんの食事指導や栄養指導を行うためには管理栄養士さんと、ドクターに代わってエコーの検査ができる臨床検査技師の活躍が必須となります。

管理栄養士と臨床検査技師の採用は難しい

ところがこうした人材は数が少ないので、求人広告などで募集したとしてもなかなか採用する事が難しいものです。

管理栄養士さんに関して言えば、資格を持っている方はそこそこ居るのですが、どうしても女性が主体の職種なので、結婚して家庭に入ったり、小さな子供さんを育てて居る時期には、なかなか仕事に復帰する事が難しいのが現実です。

病院で共に働いている人の紹介がおすすめ

そこで、管理栄養士さんを確保するための現実的な方法として、開業する先生方にご提案して居る事があります。

それは、開業を決意したら、ドクターが勤務している病院で共に働いている管理栄養士さんに、お友達を紹介してもらう事です。

学生時代の同級生を始め、現役で病院に勤務している管理栄養士さんには多くのネットワークがあります。そうしたネットワークの中で管理栄養士の資格をもったお友達を紹介してもらうことが、人材確保に関しての確実な方法と言えます。

管理栄養士さんよりもさらに確保が難しいのが、超音波検査のできる臨床検査技師さんです。

こちらも糖尿病内科を標榜する新規開業のクリニックには、欠かせない人材となりますので管理栄養士さんと同様に、現に病院に勤務している検査技師さんのネットワークを活用して、クリニックに勤務していただく人材を紹介していただくことが重要です。

開業当初はパート勤務で

この時注意していただきたいことがあります。管理栄養士さんも検査技師さんも無理に常勤採用しないで、パート勤務で働いてもらうことです。

クリニックの開業当初は、患者さんの数が少ないのでそれほど多くの業務量はありません。どちらの職種も常勤勤務するまでの必要性は薄いことでしょう。

また、特に管理栄養士さんは女性の比率が多いので、パート勤務を前提としておいた方が、家庭に入った栄養士さんの確保がしやすいという面があります。

調理実習や運動指導のできる体制が理想的

糖尿病内科クリニックを開業して、患者さんやスタッフの人数が増え、一定の規模以上になってくると、次の段階として栄養指導や運動指導の効果を上げるために、調理実習や運動指導ができる体制を整えることが理想と言えるでしょう。

但し、どちらも経済的には採算がとれる様なものではありません。そのため、クリニックの日常の診療活動で得た利益を患者さんの生活指導に還元して、糖尿病内科のクリニックが使命とする、糖尿病の治療効果を上げていくことを目的とした活動となります。

その様な体制を整えていくことが、社会的使命感を持った医師による、理想的な糖尿病内科のクリニックと言えるでしょう。また、地域の中で最も信頼される糖尿病内科クリニックとなっていき、ブランディングにも貢献する事になります。

糖尿病内科クリニック開業コンサルならオクスアイ

糖尿病内科クリニックの新規開業コンサルティングなら、実績豊富なオクスアイにご相談ください。

当社では、クリニック開業のアドバイスはもちろんのこと、クリニックの事業計画(経営計画)立案、クリニックの内装工事支援、医療機器や電子カルテなどの開業準備のご支援、人材教育、開業後の経営相談など、当社1社でクリニック開業の全体的なご支援を、ワンストップで対応しています。

糖尿病内科クリニックを開業して成功させるためには、上記のこと以外にもたくさんの知識とノウハウが必要となります。医師のちょっとした悩みにも丁寧に対応いたします。

病診連携による糖尿病内科クリニックの開業を目指されている医師は、開業予定の1年以上前にご相談いたたくことをおすすめします。

当社のコンサルティングサービス

  • 開業相談(無料)
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