開業ドクター インタビュー
クリニックの開業に必要なことは、「金村学校」で学ぶ
すみとも内分泌クリニック
(内分泌内科・糖尿病内科・内科)
住友秀孝先生
すみとも内分泌クリニックは、東京都立川市に開業されたクリニックです。
甲状腺、内分泌、糖尿病関連の疾患を中心に診療をされています。
友人の先生の紹介で、信頼できる「金村学校」にて勉強開始
開業しようと思ったきっかけは何だったのでしょうか?
病院に勤務して50歳を超えて、親子ほどの年の離れた研修医を教えるのが、億劫になってきたんです。
そして2番目には、僕の次の世代が40歳になって、糖尿病の専門医も取れて独り立ちする頃なので、世代交代の時期に来たことですかね。
3番目の理由は、病院では自分のやりたい医療内容ができなくなってきたからです。
他の科と、どうしても合わせなければいけないこともあり、診療予約数に制限ができてしまうんです。
医療機器や診療室の都合で患者さんを4週間以上待たせることもあって、限界を感じていましたし、そろそろ自分でやりたいことをやってもいいんじゃないかと感じていました。
それに2人の子供も自分の手を離れて、家を出て行ったので、「どうしようかなー・・・」と思っていたところでした。
福生市で開業している、高村内科クリニック(※オクスアイが以前、開業のサポートをしたクリニック)があります。
院長の高村先生とは20年来の仲良しで、一緒に多摩地区で糖尿病関連の仕事をしているんです。
開業することについて、「実は・・どうしようかなと考えてるんです。」と高村先生に相談したら、「オクスアイの金村さんを紹介してやるから、行け!」という感じで、オクスアイさんをご紹介してもらいました。
それでオクスアイの存在を知ったのですね?
日曜日に神田のオフィスで、初めてオクスアイの金村さんとお話をさせてもらいました。
実際に開業できるかどうかについて、「勤務先の病院からは500人くらい連れてこれます」、「医療内容は糖尿病とホルモンです」という話をして、いけるんじゃないかということになりました。
2時間お話をして・・・、開業することになりました(笑)。
それで、googleマップを見てもらって区域を指定して、「ここからここの辺りで物件を探してください。」と頼みました。
そうしたら、1週間で物件が見つかりました。
開業場所はどんな条件だったのですか?
立川市の「曙町」という場所で、「駅からこっち側、この通りからこっち側、モノレールからこっち側・・・」という感じで条件を指定しました。
駅側から見て、災害医療センターや立川相互病院の移転地より手前で、駐車場も多いこの辺りの100m圏内でお願いしました。
僕は立川市に30年住んでいますし、「この場所しかない」と思っていたんです。
曙町の中では、このクリニックの場所がドアだけのスケルトンの状態で、テナント募集中だったんです。
実際に見に行って、ビルはちょっと古くて、43坪でちょっと広いかなとも思いましたが、「ここしかないよね。」ということで、場所も決まりました。
このクリニックは隣がオフィス街で、近辺には高島屋や伊勢丹もあって、若い人も集まってきます。
患者さんを呼ぶには、立川駅に近いということも重要ですし、近隣の東大和市や武蔵村山市にお住いの患者さんはモノレール、バス、車のどれかを利用されることが多く、どの手段でも来院しやすい場所が必要でした。
この場所が出ていなかったら、他の物件が出るのを待ったかもしれませんね・・・。
クリニックのあるビルには飲食店は入っていませんし、他のクリニックや会計事務所、学童保育などがある、「堅い」ビルなんです。1階には薬局があって、便利ですしね。
高村先生に背中を押されたのと、金村さんに「やったらどうですか?」と言われたのが、決め手でしたね。
その場でだいたいの資金繰り表を見せてくれて、「収入はこれくらいで、このくらいスタッフを雇って、・・・」という説明をされて、開業が現実化した感じです。
他の開業コンサルタントにも相談したりしようと思わなかったのですか?
当初は他にも相談しようと考えていましたが、最初にオクスアイさんに会って信じちゃったので・・・。
「信じちゃいました」ということで他に声をかけるのをやめました(笑)。
それで正解だったと思います。悩んでも決められませんからね。
開業コンサルタントには、建築メーカー系、お薬屋さん系、技術系など、いろいろありますが、ニュートラルではないことが多いです。
コンサルティング料が安くなる代わりに、その会社の商品を買わなければいけないことも多いですし、値段交渉などもやってもらいにくいですしね。
実際にオクスアイさんにお願いしたら、最終的に僕が予想していた開業費用よりも少なくて済み、運転資金に回すことができました。
オクスアイに開業コンサルティングを依頼して、どんな印象を持ちましたか?
クリニックを開業するということは、リスクを背負うこと、自分のやりたいことを実現することの、表と裏の関係です。
その間にオクスアイ金村さんがいて、「勤務医から開業医に変わるということ、つまり経営者になるんだよ」というところから、金村学校が始まります。
コンサルティング料金が高いのか、安いのか、気になる方もいるのかもしれません。
僕も最初はコンサルティング料金にあまりピンときませんでしたが、後から振り返ると1日1万円で金村学校で勉強させてもらった、という感じです。
質問や相談があってメールをいつ打っても、返信がすぐに返ってきます。
開業までの行程表も作ってくれて、1ヶ月ごと、1週間ごと、開業直前は1日ごとに、いつ何をすればいいのか一目でわかるので、絶大の安心感がありましたね。
最近も、ある先生に開業について相談されたのですが、3つの点でオクスアイさんをおすすめしました。
まず「紐付きではない」ということ、そして社長の金村さんの人柄、最後に、僕の知っている高村先生が20年前に自分のクリニックを立ち上げる時に頼んだ、信用できる会社だからです。
オクスアイさんを紹介してくれた高村先生は、まだ開業コンサルタントがあまりいなかった頃に、いろいろ探してオクスアイ金村さんを見つけたそうです。
昔から金村さんを知っていて、クリニックを拡充した最近もオクスアイさんに依頼されているので、2回オクスアイさんに頼んでいます。信用できるんだなぁと思いました。
師匠の元で、勉強しながら開業日へ
どんなことが勉強になりましたか?
まず、オクスアイさんのホームページを全部読みました。 読んでから会いに行きましたからね。
お金の借り方や安全な開業について、「少なく入って大きく出る」という発想で資金繰りをどのように考えるべきか、全部書いてありました。
開院初月から黒字はどうすればいいのか、場合によっては「開業を止めるよ」ということも書いてありましたね。
実現不可能なことを言ってお金だけもらうようなことは、オクスアイのブランドのためにもしない、ということを感じ、「本気で来ているな」と思いました。
結構なボリュームがあったのですが、開業はこういう手順が必要で、社長の金村さんはこんな人、請け負うからには失敗しない、というのが伝わってきました。
本気に考えている人は、ホームページを真剣に読みますからね。
僕も真夜中に必死になって読みましたよ(笑)。いろいろと得る事が多くて、今でも時々見ています。
医者って医学の事は勉強するのですが、勤務中はひたすら診療と研究なので、経営を勉強する機会がありません。
僕の中で、尊敬する「師匠」と呼べる人は人生の中で何人かいますが、オクスアイの金村さんは師匠の一人ですね。
20代、30代の頃に師匠はそれなりに出会いましたが、50歳を過ぎた現在で師匠と呼べるような人はめったにいませんからねー。
何の師匠と言えば良いでしょうか?
経営者でしょうかね。「自分のやりたい事をどうすれば実現できるのか」、ということを考えてくれる師匠ですかねー。
開業って不安だらけなので、不安に付き合ってくれる人が必要ですよね。
自分よりも若い人だとちょっと厳しいかもしれませんが、自分より10歳年上くらいの、金村さんくらいの年齢が安心感がありました。
開業の成功に向けて、自分が納得できない事はせず、筋を通してくれて、いろいろな人をうまくまとめて、運転資金も残すように・・・、とオーケストラの指揮者のようでもありましたね。それに乗っているだけで流れ着いて、気づいたら内覧会、開業日という感じでしたね(笑)。
内覧会も開院日も立ち会ってくれて、問題がないか見てくれました。
初めての経験なので、どのように開院すればいいか、わかりませんよね。
それで、最初の開院10日間は金村さんの指示に従って、10〜15人に制限しました。その間に、電子カルテの作動・各部署の業務内容・検体集配の段取り等を再確認しました。
そういうところまでサポートしてくれる人がいないと開業できなかったと思います。
アドバイスやサポート内容はどうでしたか?
「だいじょうぶですよ。」って言ってくれるのが安心でしたねー。
だからと言って単に甘やかすだけでなく、時にはやさしく怒られました。
融資の件で、担保について納得いかないことがあったのですが、「世の中はそうなんです。」とたしなめられることもありましたね。
クリニックの設備や機器を選ぶ時には、いろいろなメーカーの方と面談させてもらいましたが、勉強になりましたねー。
「こいつにはこの会社が合いそうだ」という感じで全体のラインナップを構成してくれて、皆さんそれぞれプレゼンテーションしてくれました。
自分がしたい事を分かってくれた上で、それにぴったりな方を紹介してくれました。みんな良くしてくれて、スムーズに準備が進みましたね。
それにオクスアイさんで最近開業した、まみ内科さんに連れて行ってくれた事もありました。開院されて2ヶ月目位だったと思います。
甲状腺の検査装置を入れるかどうか検討していたのですが、寸法はわかっていても、実際の大きさが実感できなかったんですね。それでクリニックで実際に見せていただいて、とても参考になりました。
まみ内科さんのクリニックの構造と、ここのクリニックの構造の違いなども考えて、結局検査装置を入れることをやめましたが、とても助かりました。
実際に見ないとわからなかったことだったので、とてもありがたかったですし、同業(内分泌)の先生なので話が合いました(笑)。
開業後の苦労話も含め、先生や職員の方にいろいろなお話も聞くことができましたし、院内をじっくり見る事ができました。
普通は開院直後のクリニック、それも奥の奥まで見せてくれる事はまずないですよね。自分のクリニックの看護動線、事務動線、患者さんの動線を考えるのに非常に参考になり、感謝しています。
環境にも人にも恵まれて、感謝
開業して、ご自身の心境の変化などはありますか?
とにかく開業して良かったと思っています。
自分が仕事しに行くところが毎日ある、患者さんがたくさん来てくれる、職員も元気にやってくれる・・・、言う事ないですね。ものすごく恵まれていると思います。
勤務医の頃と比べて、負担はどうですか?
診療上の負担は軽減されて、患者さんと話す時間は増えています。
それなりのお金を払ってもらっていますが、患者さんの満足度も上がっていると思います。
予約とったりするのは受付に任せて、僕は基本的には診察室にいるだけです。
病院勤務の時にはできなかった事ができるようになりましたね。基本に1回立ち返る感じです。
超音波の装置をそばに置いているので、例えば初診の方に「ちょっと超音波しましょうか?」というのができますし、検査をして「3日後に出ますよ」と言って、時間予約もなんとか確保できますしね。
ありがたいことですねー。
患者さんも増えていて、僕のキャパシティーがどこまでいけるかを考えているところです。
それに、どんどんここのクリニックも変わってきていますしね。職員、特に看護師達が自分たちのやりたい事が見えているので、クリニックを作り変えているんです。
「どんどん行け行け!」と煽っています(笑)。人件費率は高いですけど、クリニックの「お宝」ですね。事務も優秀で、人にも恵まれていると思います。
職員の方々はスムーズに集められたのですか?
看護師長は20年の付き合いで、個人的に誘いました。パートの看護師さんも15年くらいいろいろな所で仕事をしていた人です。
残りの2人は公募しました。今開業して3ヶ月ですけどメキメキ腕を上げています。大変素晴らしいです。
事務職については、最初は常勤1人、パート1人で考えていたのですが、オクスアイ金村さんに「常勤2人」と言われたんです。
「どうしてですか?」と聞いたら「常勤じゃないとできないことがある」ということ、そして「常勤じゃないと責任感を持たない」ということでした。
「パートは言われたことしかやりません。自分の仕事を考えさせたいなら常勤で雇ってください。」とアドバイスをもらいました。「そうかー!」と思いましたね。
事務・看護師の採用面接時にも金村さんに立ち会ってもらいましたし、非常に心強く思いましたね。
クリニックの患者さんは最初の1年間は1日10人の患者さん、毎月1人ずつ増えていって2年目は1日20人、3年目は30人というレベルで資金計画を作ってくれていました。そのくらいの入りで想定するように言われていたんです。
それで、最初の10日間は10〜15人くらいだったのですが、その後一気に40人くらいまで行きましたね(笑)。それでも皆こなしましたからね。
ポテンシャルのある職員達で感謝ですね。開業に関わる全ての人も含めて、ご縁に感謝しています。
開業は「勝てる戦」でなければ
最近はオクスアイ金村さんは来ましたか?
開院して1ヶ月くらいで、一度のぞきに来てくれました。
資金繰り表の解説をしてくれて、「細かいものに目をとられないように」ということや、「資金面で、何がどれくらい入って、何がどれくらい出て行くのかをよく考えるように」とアドバイスをもらいました。
開院当初はバタバタしていているし、全体の流れも全然わかっていませんからね。1ヶ月経ってから、クリニックの職員の顔や雰囲気も見て、問題ないかどうか確認してくれていたようです。
「何かあったらいつでも連絡ください」と言ってくれているので安心しています。
クリニックの今後も目標はありますか?
今のところ、初診の患者さんはホルモン関連の病気の方が多いですが、糖尿病の患者さんの割合を増やしたいですね。
看護師のやりがいや、栄養士の活躍する場が増えますし、経営も安定すると思います。
時間をかけてゆっくりとバランスを取る形にしたいと思っています。
現在開業を考えている先生方へアドバイスがありましたら、教えてください。
「勝てる戦をしなさい」ということでしょうか。負ける可能性がある開業はしてはいけないです。
「自分は何をやりたいのか」ということが明確でないと、開業はできません。クリニックの向かう方向がブレますし、職員の意識もズレてしまうんです。
だからこそ、開業を手伝ってくれる人が必要なんです・・・、と今だから言えるんですけどね(笑)。
そして「職員は宝」ですね。良い人を雇ってください。
ご縁で来てくれた方々ですし、職員には気持ちよく楽しく仕事してもらってスキルアップしていただく、患者さんはニコニコして帰っていただく、ということが理想ですね。
インタビューに答えてくださったのは
すみとも内分泌クリニック
東京都立川市に開業。内分泌・糖尿病を専門とするクリニックとして診療を行っている。
- 所在地
- 東京都立川市
- 開業年月
- 2016年6月
- 科目
- 内分泌内科・糖尿病内科・内科
- 開業の特徴
- 新規開業
- ホームページ
- すみとも内分泌クリニックホームページ
コンサルタントより一言
開業して早々多くの患者さんが来院され、立川地域におけるすみとも内分泌クリニックの存在がどんどん高まっていると感じます。
先生の専門性の高さと穏やかな人当たりで、より多くの患者さんにとって不可欠で、安定したクリニック経営を行ってもらえることを、社員一同願っております。