コロナ対策としても有効なクリニックのキャッシュレス化
コロナ対策としても有効なクリニックのキャッシュレス化
2019年の暮れに中国で発生した新型コロナウスィルスは、大型クルーズ船の感染拡大から始まり、全世界に拡散してしまいました。
日本でも緊急事態宣言の元、4月から外出を自粛したり、テレワークなどで在宅勤務が拡大していますが、医療従事者はそんなわけには行かないのが実情ですね。
私共の開業相談も、この様な状況を踏まえて、スカイプでのオンライン相談や、ZOOMなどを利用したウェブセミナーを開催しております。
ご興味が御座いましたら、是非ご参照下さい。
さて、今回はコロナ対策にも有効な、クリニックのキャッシュレス化に関してのお話しをさせて頂きます。
キャッシュレス社会への移行は消費税の還元対策から。
2019年の10月に、消費税が8%から10%に上がりました。
政府はその見返りとして、2020年の6月までポイント還元のシステムを実施することによって、キャッシュレス社会への移行を目差すためのかじ取りをしました。
世界中でこれまで行われて来た現金の流通には、膨大なコストが掛かります。
キャッシュレス社会は、行政側にとっては現金流通のコストを削減するばかりでなく、資金の移動を完全に把握できるというメリットがあります。
これによって、売上を隠したり、私用の支払いを経費に混ぜ込むことなどが難しくなりますので、従来型の脱税に対する強力な抑制効果が生じて来ることになります。
その為に将来的に、確定申告の必要が無くなり、税理士さんの仕事が無くなって来るとも言われています。
その様な効果を期待する事も有って、政府はポイント還元と言う飴をばら撒いて、スマホやカード決済を広めてきました。
その結果、飲食店ばかりでなくコンビニやスーパーなど、あらゆる場面で現金を持たずにお買い物をする、キャッシュレス決済が定着して来ました。
スマホ1つ有れば人との接触無しで支払いが出来ます。
いま、スマホ1つ有れば何でも出来る様になりました。
電車もバスもタクシーも乗れますし、お食事もお買い物も何でもスマホの画面から支払いが出来ますので、特に若い世代では、お財布をもたないで出かける人が増えています。
最近は、病院でも薬局でもカード決済が当たり前になっています。
クリニックの窓口で支払う自己負担分も、現金払いからスマホ決済に変わりつつあります。
もちろん決済に際しては、3パーセント程度の手数料はかかりますが、保険診療の自己負担分などはそれほど高額にはなりませんので、手数料もしれたものです。
毎日のお釣銭の管理や両替の手間を省くことが出来ることを考えると、多少の手数料を支払ってもクリニックの経営にとってはプラスになるでしょう。
政府の経済対策として続いてきた、日銀の0金利政策と、仮想通貨や電子マネーなど、決済方法の多様化などによって、銀行の役割も変質してきました。
その結果、銀行の収益が低下して赤字経営となり、店舗の統廃合や縮小が続いています。
お釣銭の両替にも手数料がかかるようになり、まして両替ができる店舗自体が無くなりつつある状況では、お釣り銭の準備自体にも多くの労力がかかる事になります。
現金の管理や、お釣り銭の準備などの労力を考えると、これからのクリニックの支払はキャッシュレスにする事がのぞまれます。
何よりも、現金の受け渡しがなくなれば、コロナウィルス感染のリスクも低減することが出来ます。
これからのクリニックには、キャッシュレス決済が必須と言えるでしょう。