クリニック開業で成功するための考え方と方法
開業の「成功」とは何でしょうか?
先生方それぞれ違った考えはあると思いますが、「提供する医療が地域の患者さんに喜ばれ、多くの患者さんが来てくれること」ではないでしょうか。
ご自身の経験と目指す医療をどのように活かしていくかはもちろん大切ですが、患者さんが何を求めているかも知っておく必要があります。
例えば現在は心の病が広く認識され、メンタルクリニックの需要が高く、多くの患者さんが来院されています。
また診療科目を単に「内科」にするのではなく、女性のための○○科、社会人向けの○○外来といった、特定のニーズを持った患者さんを想定した診療を考えるとうまくいくケースが多いです。
現在お勤めの病院と連携することも大切です。
入院を伴う病気については病院へ、ちょっとした相談や診察であればクリニックへという棲み分けができるので、以前お勤めの病院と協力して患者さんの診療をしている先生もいらっしゃいます。
昔よりもクリニック同士の競争が増えたとお考えの先生がいらっしゃるかもしれませんが、逆にご自身の専門性を見つめなおす良い機会かもしれません。
開業成功6つのポイント
数々の開業をお手伝いした経験から、成功する開業のポイントを5W2Hにまとめてお伝えします。
《Who》「孤独な開業医」にならない
開業準備を始めると、勤務医と違い全ての判断を自分でできる自由がありますが、その反面、責任も生まれます。
勤務先の患者さんに対する責任もありますし、ご家族の生活にも影響を与えます。
そのため、できるだけ無理のないスケジュールと資金計画を立てる必要がありますが、全てを一人でやろうとせず、相談できるパートナーを持ち、「孤独な開業医」にならないことが大切です。
《What》診療内容の差別
競合するクリニックが増えても揺るがない診療内容の差別化が必要です。
勤務医時代の知識と経験を生かしながら、地域の競合クリニックよりも特色ある診療内容の提供が重要となります。
例えば、女性を対象にするなら「女性~科」など、初めての患者さんが抵抗感を持たず、自分のための科目であることを認識できる診療内容を検討しましょう。
そのためには、場合によっては無理に開業を急がず、勉強のための期間を設けることも大切です。
《When》開業に出遅れない
開業のタイミングは、特に開業直後の医院経営に影響します。
そのため、内科であれば患者さんが増える冬の時期に開業をお勧めしますし、ニーズが高まっている診療科目であれば早めの開業をお勧めする場合もあります。
開業物件に関しても、良い物件は都合良く見つかるものではないので、開業をお考えの場合はタイミングを逃さないことを常に心掛ける必要があります。
さらに、開業直前まで勤務医として働くことができるようなスケジュールを組むことで、気持ちに余裕を持って医院経営に取り組むことができます。
《Where》開業の成功の5割は物件の良し悪しで決まる
開業の成功にとって、開業場所の選定は非常に重要なポイントです。
まずはご自分の希望の開業スタイルを考えてください。
家庭との両立を目指すのであればご自宅の近くで、医療の連携を目指すのであれば提携したい病院の近くで、それぞれ物件を探すことになります。
開業したい地域が決まったら、そこがどのような人口構成かを確認し、より有望なエリアをあらかじめ特定することで、物件の選定がスムーズに進みます。
候補となる物件にもそれぞれ特徴がありますから、実際に現地で見て、開業に適しているかどうか、希望する開業スタイルを叶えられるかどうか等を判断しなければなりません。
《How + How much》低リスクが基本
新規開業をする場合、テナントに入居して開業するのが一般的です。
ただし親族の方がクリニックを経営している場合、そこをリニューアルして継承開業するという選択肢も考えられます。
開業資金については、運転資金に余裕を持てるような資金計画が必要です。
資金計画を明確にし、確実な資金調達手段を構築すれば、リスクを抑えた開業が可能になります。
開業して医院経営に慣れてきたら段階的に事業を拡大していくというステップを踏むことで、長期に亘る成長が期待できます。
《Why》なぜ勤務医をやめて開業するのか
なぜ勤務医をやめて開業したいのか?
開業の目的を明確にすることが重要です。
医院経営の成功は先生のモチベーションにかかっています。
目的を明確にすることで、医院経営で行き詰まった時でも問題解決のための指針をはっきりさせることができます。
リスクの高い開業を避けて、低リスクで確実な開業を
オクスアイでは基本的にテナント開業をお勧めしています。
開業後のことを考えると、クリニックの経営を早期に軌道に乗せるため、また開業後の不安や負担を最小限にするには、ある程度の資金の余裕が必要だと考えています。
そのため、小さい規模で身の丈に合った開業をお勧めしています。
資金に余裕を持ち、早期に黒字化することで、開業後もスムーズに運営することができます。
リスクを抑えたクリニック開業コンサルティング支援のページもご参照ください。
テナント物件の選定からお手伝いしています。お困りの先生は当社にご相談ください。
資金が少なくてもあきらめずに
開業に必要なのはタイミングです。
自己資金が足りないという理由で、せっかくの開業のチャンスを無駄にするのは避けたいところです。
また、自己資金についてはなるべく使わないというのが原則です。
資金調達に関しては、三井住友銀行のドクターローンを利用すれば、担保も保証人も不要です。
以前の記事ドクターローンとは?気になる金利や審査の内容、契約の流れにて、ドクターローンの内容を詳しく説明してありますのでご参照下さい。
オクスアイでは、先生の強みや目指す医療をお聞きして最も適した方法をアドバイスしております。
実際に開業した先生のインタビューもホームページに多数掲載されています。
ぜひご覧ください