自己資金が少なくてもクリニック開業資金の借入は可能か?
自己資金が少なくてもクリニック開業資金の借入は可能か?
クリニック開業資金の悩み相談Q&A
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開業資金の借入は、日本政策金融公庫などの公的な融資制度を利用することも可能です。
担保の無い場合には無担保で融資を受ける方法もありますが、状況により様々な資金調達方法が検討できますので一度ご相談下さい。
自己資金は使わないことが基本だが、自己資金は必要
そもそも、開業する場合に自己資金は使わないのが原則です。スタートしてから売上げが伸びずに資金繰りが悪化してしまえば、どれだけ自己資金を準備したとしても、あっという間に無くなって経営を続ける事が出来なくなってしまいます。
開業する場合に大切な事は、自己資金の多寡ではなくて、開業した後に順調に売上げを伸ばして、開業してからの資金繰りに失敗しないことです。
事業資金の調達には全額融資を受ける事が原則ですが、開業場所を決めてから融資申し費込みの資料を整えて、銀行の融資の審査を経て契約してから実際に資金が振り込まれますので、それまでには早くても3カ月程かかってしまいます。
ところが、テナント契約は場所を決めてから1カ月位の間に契約金を支払わなくてはなりません。従って、融資を受ける前に必要となるテナント契約に必要な資金だけは、自己資金として準備しておくことが大切です。この様に場所を確保する為の資金は、いつでも支払えるように準備しておいて下さい。これが自己資金を必要とする一番大きな理由です。
自己資金の具体的な金額としては、およそ500万円から1,000万円程度の準備をしておくことが一般的です。
融資の担保を持っていない場合
開業する先生方は、融資の担保となる不動産を持っていない場合がほとんどです。仮に自宅などの不動産を所有している場合にも、まだ住宅ローンが沢山残って居て、融資の担保とならない場合がほとんどです。
その様な事から、新規開業する先生方には、無担保・無保証人で開業資金を借りられる、クリニック開業に特化した銀行融資をお勧めしています。
大手都市銀行の場合には、みずほ銀行が『クリニックアシスト』と言う名称の開業ローンを提供しています。これは、5,000万円~1億円程度まで、原則無担保無保証人で開業資金の借入が出来る制度です。当社でも開業される先生方のほとんどが利用しています。
以前は、三井住友銀行もこの様な開業ローンを手広く取り扱っていたのですが、歯科医院の開業サポートをしているコンサル会社などが、無理な設備投資を勧めたために資金繰りに行き詰まって、倒産・廃業により融資の焦げ付きが大量に発生した結果、現在はほとんど新規の開業ローンを扱わなくなりました。
三菱UFJ銀行は、初めから余り熱心では無く、融資の制度としてはあるものの事実上取り扱わないというスタンスです。
一報で、地方銀行が開業医ローンに進出してきました。1億円くらいまでは無担保・無保証人で開業資金の融資を行う制度を作っています。主な取扱銀行としては、千葉興業銀行・北日本銀行・東日本銀行等です。ただ、各銀行共に実績が少ない為か、個別の審査に重点を置いておりますので、融資の条件として色々な付帯事項がついてくるのが現状です。